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診療室から施設・在宅へ 知って欲しい補綴物
先月、介護者に知っていただきたい補綴物について施設でお話ししてきました。その発端となった症例を紹介します。
初診は1995.8 当時55歳の女性 カリエス・歯周病の治療を主訴に来院され、その後2018.6までの23年間定期的に通院されていた患者さんです。 2006.9には右上臼歯部にインプラントを植立しています。
(介護スタッフが撮影してくれました)
2018.6以降リコールに来院されず心配していたのですが、脳梗塞を発症され重度の麻痺が残る状態で私の担当している施設に入所されました。しかし口腔ケア担当者は、この補綴物がインプラントと認識されずにいました。インプラントは、それと気づかず口腔ケアしていても、綺麗にさえしていただければ、それ以上は望むべくもないと考えていますが、もしテレスコープ義歯の患者が診療室への来院が不可能になり、私の管理できないところへいかれたらと考えるとその惨状は想像に難くありません。
そこで、少しでも多くの方にテレスコープ義歯について知っていただき、特に取り外しの義歯であること、その情報を他施設の介護者と情報交換するきっかけとなればと思いお話させていただきました。介護スタッフに「取り外しの義歯はどれかわかりますか?」と意地悪な質問をすると、下顎の義歯と期待通りの答えをくれました。
上顎の義歯がテレスコープ義歯で、取り外しであることを伝えバネ(クラスプ)のない義歯もあることをお教えしました。この義歯は取り外すと多くの汚れが義歯と一緒に取り外せ、外した口腔内も清掃が容易であることをお伝えしました。口腔ケアの時は必ず外して行うよう指導しました。また入院時など長期にわたり外していると、歯が動きはいらなくなるため、外しっぱなしにはしないように必ず看護師さんに伝えてもうようにお願いしました。
また、テレスコープ義歯には様々な形態があり、バネがなくともピンク色の義歯床が確認されたら取り外しではないかと疑って、歯科医師に相談してくださいとお話ししました。またテレスコープ義歯というバネがない義歯があることを、他施設の介護職の友人や知人に伝えていただけたらともお話ししました。開業以来幾つかのテレスコープ義歯を作成しました。すべての患者さんがフォローできているわけではありません。私の手の届かないところで不遇な扱いを受けないためにも知識の拡散が必要と考えています。